加瀬和城のHP&BLOG

コスタリカで20年以上旅行業やってます。アウトドアやオジサンの日常などなど

#0170 焼尻島と天売島 その2

1時間半後に、お父さんがもう1人のお客さんを連れて迎えに来た。あの説明下手な人が、どんなガイドをしてくれるのか、どのように説明してくれるのか不安であったが、結果からお伝えすると非常に面白い時間となりました。

 

お父さんの説明ですが、説明の最後に

 

「最悪だぁ〜!」

 

で終わることが多かった。

 

例をいくつか挙げると、

 

「昔は2700人の人が住んでた〜、今は180人〜、毎年8人ずつ死んでくの〜、20年後には人がいないの〜、最悪だぁ〜。」

 

とか

 

「このキャンプ場は2千万円かけて作ったの〜、でも客は殆ど来ないの〜、最悪だぁ〜!」

 

終始、こんな感じの説明なのだが、お父さんはキャラクターが面白いので楽しいのですよ。

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資料館。

 

キャンプ場とお父さん。

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お父さんお勧めの景色の良い場所。

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これはインスタ映えがすると思い作った坂で、お父さんがピンク色に塗ったらしいのだが

 

「冬になるとハートの1番下のところに水が溜まって凍るの〜、したっけ滑べって危ないの〜、最悪だぁ〜!」

 

そして焼尻島が誇るオンコの森へ。

 

色々な木があるのだが、

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これはなんとなくわかるのだが、

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このように、よくわからない木もある。

 

お父さん曰く

 

「深く考えないの〜。」

 

と言うことだそうです。

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このようにニュージーランドかと思われるような風景が続くのだが、お父さん曰く、

 

「ここの羊のセーター作ると、1着50,000円になっちゃうの、誰も高くて買わないの、最悪だぁ〜!」

 

という事です。

 

本来は1時間半のツアーなのですが、私と、もう1人の若い女性のお客さんが、お父さんの話をゲラゲラ笑いながら聴き、いろいろ質問したのが良かったのか、最終的には3時間のツアーとなりました。

 

お父さんにお礼を伝え、この島で唯一の喫茶店の近くにおろしてもらったのでした。

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こんな坂を上っていくと

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茶店に到着するのです。

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一応、喫茶店らしいというか、喫茶店と推測できる看板はありました。手作り感満載です。

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これがメニューになります、段ボール箱を切って手書きで書かれた、今まで見たことないようなメニューでした。

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メニューの裏側は何も書かれていませんでした。

 

ここのお母さんと、なんだかんだと1時間位、島の話を聞いて、大音量でマイケルジャクソンを聞き、お礼を述べて別れたのでした。

 

また、フェリー乗り場でお父さんから行き方の説明を受けていた女性はどうやらたどり着けなかったようです。確かにそうだなぁと思いました。

 

旅館に戻り、必要以上の事は話してくれない女将さんの手料理を食べ、翌日天売島に移動したのでした。

 

焼尻島は、あまり特色のない過疎化が進んだ島かもしれませんが、私にとっては非常に面白かった、楽しい時間を過ごすことができました。

 

なお、お父さんは、

 

「人がいなくなった後の、この島の有効活用は刑務所だ〜!流れが早いから脱走したら死んじまう〜、でも景色は良いし、ウニもアワビも取れるし、最高だぁ!」

 

焼尻島の未来に幸あれ!

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加瀬