#0133 双子と北海道その1
18:00pmに双子が到着、そこから車移動で1時間程度のキャンプ場を目指す。
そして、キャンプ場に到着するも、完璧にクローズ。
「なんでだよ! 電話で確認したじゃねーかよ!」
しかし再度確認すると、私が確認したキャンプ場は全く別の場所であった。
まぁ、俺のミスだな。
時計を見ると既に19:30pm、寝床が決まっていない状況としては、なかなかの遅い時間である。
そして車の中には、けっこうな食材が入っている。双子が希望していたホッケ、ししゃも、ホタテ、うに、カニ、北海道産の牛肉など、できれば今日中に食べたい。
加瀬:「おい双子、お前らは野糞が出来るか?」
双子:「無理です!できません。」
野糞の1つも出来ないとは困った奴らだ。
さらに30分ほど走ると、公衆トイレがある駐車場があった。
加瀬:「今日はここを我々のキャンプ地とする!」
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私の車では、男3人の車中泊は難しいのである。よって道の駅では不可となり、テントをはれる場所を探していたのだ。
駐車場にテントは、基本的にルール違反である。しかしそこの駐車場には私たち以外に1台も車が停まっていなかった事と、近くに民家どころか、人の気配が感じられるものがなく、公衆トイレと自動販売機しかなかったこともあり、誰からも苦情が来ることも考えられず、そして我々の状況が状況なだけに、仮に警察が来てもお咎めは受けないであろうと判断したのである。
通常、この場合はテント設置チームと、料理担当チームに分かれる。その方が効率が良い。
加瀬:「どっちにする?」
兄のアツシ:「どっちもできませ〜ん!」
弟のユウタ:「できませ〜ん!」
そう、コイツらは使えないカスなのである。
私がテントを立てて、そして私が料理をする。
更に言うと私が買い出しをして、後片付けまでするのだ。
加瀬:「お前ら、あえて言おう、カスであると!」
アツシ:「違いますよ、僕たちは、あえて言わなくてもカスなんです。」
その通りなんでクスっと笑ってしまったよ。
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カニはまだ生きており、私の指を挟んできやがった。痛いと叫ぶ私を双子のカスは笑って見てた。
双子:「受けを狙っているかと思ったんですよ。」
冗談抜きで私の指は内出血をしており、そんな体を張った笑いなぞするかいな。
そして私の記憶が正しければ、このカニの足は10本あり、合計30本の足があるはずだが、私が食したのは2本であった。
アツシ:「加瀬さんは、かにみそ全部食べてください!」
加瀬:「おお、それはありがとう。」
とてもおいしかったので、2人にも勧めたら、
ユウタ:「僕ら、カニミソ嫌いなんですよ。」
なんだ、嫌いな食べ物だから俺に回したわけだな。
その後の調理だが、炭火で焼いたホッケその他は非常に美味しく、しかし私は調理係で、ほとんどやつら2人で食っていた。
さらに言うと、私は万が一のことを考えで酒を飲まなかったのだが、奴らはいい感じで気持ちよさそうにがぶがぶ飲んでいた。
そんな時、1台の車が駐車場に入ってきた。
パトカーだった。
この旅における3度目の職質である。
お巡りさん:「何してるんですか〜。」
私:「遊んでま〜す!」
今回もそうだが、日本の警察官は丁寧というかフレンドリーというか、何よりもいちゃもんをつけられて賄賂を要求されることがないので気持ちが楽である。
私:「通報でしょうか?」
警察官:「いえいえ、パトロールをしていたら駐車場で火が見えたんで、なんだろうと思ってきたんです。」
私:「テント張ってかまどで火を焚いてバーベキューしてますけど、ダメでしょうか?」
警察官:「いや〜、ダメじゃ無いんですけど、火も、直火じゃないし、通報が来ない程度で静かにやってくださいね。 でも一応、身元照会だけやらせてください。」
ここで一抹の不安がよぎった、弟のユウタは意外と短気なようで、以前に警察から職質を受けた時、免許証を警察官に投げつけて「○○で働いているから、持ってこいよ!」てのを数回行ったことがあるらしい。
しかし今回は酒も入っていることと、警察官が非常に紳士的な態度だったので、そういうことが起こらなさそうだ。
しかし、このバカ(ユウタの事)が警察官に
ユウタ:「この人(私の事)、TVに出てる有名な人なんですよ!」
などと余計なこと言いやがった。今回は普通にスルーできると思ったのにユウタの阿呆め。
まぁでも、そのおかげでお巡りさんと仲良く? なれたし、
警察官:「ここに来たら牡蠣は食べていかなくちゃ!」
地元の美味しいお店なども教えていただけた(笑)。
やはり日本の警察官は親切だなぁ。
お巡りさんも帰り、片付けタイムとなる。
アツシ&ユウタ:「寒い〜。」
テントに入りやがった、本当にカスである。こいつらと3泊も一緒だと思うと嫌になってきたぜ。
そんな感じで1日目が終わりました。
加瀬