加瀬和城のHP&BLOG

コスタリカで20年以上旅行業やってます。アウトドアやオジサンの日常などなど

#0138 元漁師のキャンパーその 3

そんなお父さんの後ろ姿、写真に写っているガスコンロは、私があげたやつです。購入したのは去年の8月末だったかなぁ。

 

「顔は載せないでくれよ! なんせ俺はウォンテッド(指名手配中)だからな。」

 

冗談だよね? 冗談かなぁ? 少し冗談じゃない気もするけど、何も突っ込まないでおいた。

 

そしてお父さんは、今の生活だと年間50万円程度とも教えてくれた。

 

「携帯電話とかは持ってないよ、そこから足が付くからな。」

 

足がつくとは【犯人の身元や逃亡者の行方がわかる。】と言う意味です。

 

冗談なのかなぁ?

 

さらに私は、車はどうなっているのかと聞いたら

 

「他人名義だから大丈夫、エンジンナンバーもサンダーで削ってあるから!」

 

もう、深く考えないことにした。

 

そんなお父さん、ガスコンロが嬉しかったのか

 

「こんな時代に、親切は、嬉しいね〜。どうもありがとなぁ、兄ちゃん。」

 

新しく買い替えたかったのだが、捨てる場所に困っていたので逆に助かったとは言えなかった。

 

更にお父さんは、

 

「こんな場所で、俺みたいな奴から物を盗む奴がいるんだぞ、兄ちゃんもしっかり車には鍵をかけるんだぞ。」

 

アドバイス、ありがとうございます。

 

私はしっかりと用心して施錠しておりました、その理由がお父さんだったとは言いませんでした。

 

しかしここはダメな場所だ、いつまでも滞在できてしまうのだ。

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イカを焼いてみたり、

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ホタテとアスパラのバター醤油焼きとか、

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このように、卵に少しだけ穴を開けて

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ネットに包んで

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80度の源泉に入れると、温泉卵やユデ卵ができてしまうのだよ。

 

ゆで卵だけでなく、さとうのごはんとかレトルトパックとかを突っ込むと、簡単に食事が作れてしまうのです。

 

さらに、近所のおばちゃんと仲良くなって牛乳とかもらっちゃったりして

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そのまま飲むとお腹を壊してしまうらしく、いちど沸騰させなさい との事なのでホットミルクにして飲んでいました。

 

食っちゃ寝て温泉入って、夜は満点の星空の中で過ごし、朝は小鳥の歌声で目が覚めるという、素敵な毎日を過ごしていたのだが、このままではダメ人間になってしまう気がして、泣く泣くカラマツの湯を後にしたのでした。

 

カラマツの湯、また行きたいなー。お父さんと再会できるかしら?

 

それでは先に進みます。

加瀬